「白湯」で身体をあたためて毒を出す?作り方・飲み方と、うれしい効果

白湯

「白湯」が飲みたい。のどが渇いたから何か飲むなら味のないお湯(白湯)がいい。
と自然に思うことはあるでしょうか。

わたしは以前はまったく無かったです。
マンモリラクゼーションセラピストの勉強の中で「白湯」についても学び、それからです。段々と飲むようになりました。

はじめはサボりがちになったものの、ちょこちょこ続けていたら数年経ち、今では白湯飲みが日常です。効果がどうだとか意識するより先に、あったかいのがいい、甘くなくていい、というような体の欲求で手が伸びるようになりました。
特に朝起きて一番に飲む白湯は、ものすごくほっとして、最高です。身体に良いことしてる、と思うだけでも気分のいい1日のはじまりです。

ょっとポイントはありつつも、言ってしまえば水を沸かすだけ。「白湯」は作るのも簡単、誰でも今日からすぐ試せる身近な健康アイテムです。いろいろ効果は挙げられますが、細かいことはあとに譲り、とりあえずは、あたたかい飲み物なのだから“身体を冷やさない” という点だけでも、もうすでに良さそうですよね。

女性は特に、冷えに悩む方が多いので、白湯は強い味方になります。冷えにともなう心身の不調、トラブル、抱えている方はぜひ試してみてほしいです。体の外側からいくら対策しても、内側の冷えには手が届きません。白湯がのどから下へ通っていくときには、じんわり中から体を温めてくれていることを実感することができますよ。

「白湯」のルーツは、インドの伝統医学「アーユルヴェーダ」であるとされています。ここでは、アーユルヴェーダに則って広く伝えられている作り方と飲み方のポイントをご紹介します。

白湯の水筒

▲ マイ水筒。500ml弱が入ります。かわいいデザインやおしゃれなデザイン、好きなものを持つと、使うこと自体が楽しいのでそれだけでも白湯の継続の後押しになります。

「白湯」ができたら、保温ポットに入れておくと沸かす手間が少なくてラクな上に、朝と夜だけでなく日中もすぐに飲めてスムーズ。カップ1杯、入れた分を冷めないうちに飲みきるというのもややハードルが上がるので、むしろいつでもどこでも、少しずつ飲み続けられることのほうが良いです。魔法瓶、マイボトルで白湯生活、おすすめです。

◆ 「白湯」の作り方

1.やかんに水を入れ火にかけて
(浄水・軟水が良いです。日本なら水道水でも充分です)

2.沸騰させる

3.やかんの蓋をあけて

4.ぶくぶく沸騰させたまま10分くらい煮詰める


お鍋でやってもOKです。はじめから蓋をあけておくのもOKです。

大量に沸かそうとすると時間がかかって待てなくて面倒、という場合は、そのとき飲む程度の量、少ない水で沸かすと、目を離したらほとんど蒸発してしまいそうなくらい、あっという間に煮詰まります。

多めに沸かしたなら、保温ポットに入れておけば作るのは1日 1~2回です。

作り方といっても、水を沸かして蒸気を飛ばしながら放置、ただそれだけです。

( ただし、時間が無い…燃料代が…etc. の理由で、作り方の 3 と 4 を省く日があったとしても、ときにはそれでも可とし、きちきちしないで、まずは “あたたかい湯” を飲む生活が続くことを目指してください。理想完璧がすべてではないです。)

 アーユルヴェーダでは…
自然と同じように人にも「風」「火」「水」の性質があり、そのバランスで心身の好不調も変化するものと捉えます。白湯は、水を火にかけ、風(沸騰し気泡が出る)も入る、3つの要素を持ち合わせたバランスのいい飲み物として、心身を整えるとされています。
元の水量の半分まで煮詰めると「便秘薬」、さらに1/4まで煮詰めると「万能薬」ともいわれます。

◆ 飲み方のポイント

 1日にどのくらい飲む?

 800ml 程度 が目安。多くても 1L くらいまでに。
 何事も飲みすぎはよくないです。カップなら1日に5~6杯まで。
 それ以上飲むと、胃液を薄め、必要な栄養まで吸収されないで出ていってしまいます。


 熱いのをごくごく飲む?

 のどごしを楽しむわけではないので、ゆっくり、すするように飲んでください。
 口に含んで少し留めて、口内の粘膜を潤しつつ温度調節して飲みこむと、身体がびっくりしないで穏やかに目覚めます。

 熱くて火傷しそうなのを無理して飲むことはありませんが、飲めるようにと水を足すのはNGです。飲み方としては、あたたかいお茶などをすするときと同じです。コップに注いでおいて、苦にならず飲める温度で飲みます。

 アーユルヴェーダでは…
白湯の温度は、その人の体質が「風」「火」「水」のどのタイプかによって、それぞれ適するとされる温度が変わってきます。熱めに飲んでエンジンをかけた方がよいタイプ、若干冷まして飲んで体をゆるめた方がよいタイプ、など。白湯飲みに慣れてきたら、自分のタイプと適温をチェックして気にしながら飲むのも効果的です。


 いつ飲む?

  • 朝起きて口をゆすいでから
  • 食前や、食事をしながら
  • 入浴前や、入浴後
  • 日中の休憩時
  • 夜のリラックスタイム

 特におすすめなのは、朝起きたとき と 食前 です。体内(内臓)を温めて、代謝や消化力アップのスイッチを入れることができるので、ほかのときは飲めなくてもぜひこの2つのタイミングはトライしてみてください。

 まずは朝晩に。
そして結局は、1日を通して飲めるときにちょこちょこ口にするのがいいです。


 少しだけ変化をつけたいときは?

 慣れるまで、味のない白湯を飲み続けるのがどうしても苦手という方や、たまにバリエーションをつけてみたい方は、試してみてください。

  • しょうがのスライスを数枚入れて成分を煮出す
  • はちみつ、黒砂糖、メープルなど、自然の甘みを少し足す
  • ミントの葉を数枚入れて風味を足す

◆ 「白湯」のパワー

冷えが改善され体があたたかいということは、体が活性化してめぐりが良くなることであり、めぐりの良い身体には、悪いものが溜まりません。摂るべきものを吸収でき、出るべきものが出ていく、排毒ができるすっきりボディに近づいていくことができます。

砂糖やカフェインを含まない、身体に負担なく補給できる水分 「白湯」。
飲んで期待できる効果は以下のようなものがあります。

 冷えを改善

 体温(代謝)がアップし、あたたかい血流がめぐると、冷え性のツラさ軽減につながります。


 粘膜の乾きを潤し免疫を高める

 体の内側は粘膜に覆われています。粘膜から吸収された水分は、体の細胞ひとつひとつを潤します。
 カサカサの肌が傷つきやすいのと同じく、粘膜も乾いていると働きが落ち、バリア機能が弱まるので、潤いが大切です。


 消化機能を高める

 内臓(胃腸)があたたまり、働きが良くなって、消化力がアップします。
 消化力が高いと、食べたものの栄養をきちんと吸収でき、未消化物が減ったり排泄しやすくなります。


 毒素を溶かして排出

 粘膜が潤い、新陳代謝も良くなってくると、体にこびりついていた毒素(老廃物)が出ていきやすくなります。


 便秘、むくみを改善

 胃腸が潤い、あたたまり、働きが良くなることで、上記同様、老廃物を出そうとする動きが活発に。
 体の詰まりが取れると、むくみも改善していきます。


 ダイエット効果、美肌効果

 消化吸収や排毒、代謝が改善されると、
 結果として溜めない体、脂肪を燃やしやすい体、肌荒れの少ない体につながっていきます。


( 白湯についての参考元: 『 健康・ダイエット・美肌に効く!おいしい「排毒料理」 』  神藤多喜子著/講談社 )

◆ おわりに

効果の感じ方は人それぞれ、ほかにも良い反応が起きるかもしれません。白湯飲みをカギにして身体の毒を少しでも出せるようになるなら、こんなに手軽なことはありません。利尿作用でトイレへ行く、これだけでもデトックスです。

わたしは白湯を続けていると本当に、キンキンに冷えたものやジュースを飲む機会が激減しました。冷たすぎ、甘すぎ、カフェイン効きすぎ、など、体内に入ったときの感覚に敏感になり、嗜好飲料を頻繁に摂らなくても過ごせるようになりました。

ちなみに、記事冒頭の写真はサロンの待ち合いスペースです。TENMADOでは、施術のあとに白湯をお出ししています。いらっしゃったときはぜひ、身体の中から不要なものが溶けて流されていくイメージで、ゆったりと飲んでみてください。施術を受けて循環が高まっているところで白湯を飲むと、身体のリセットに抜群です。

リラクゼーションサロン TENMADO - 天窓 –